「はい質問」
仕方が無いので俺は助け舟を出してやることにした。
「川嶋君は共同で演劇をやりたいとの事ですが、受験生である俺たちがわざわざこの時期に未経験の演劇に手を出すことは、たいへんな負担かと思うのですが、演劇部からのサポートは得られるのでしょうか」
「もちろんです。演劇部が全面的にバックアップいたします。というかクラスからは小道具づくりのお手伝いと、主要キャラのキャスティングにだけ協力していただければ、ほぼ負担は皆無と考えて頂いて結構です」
そうだよ川嶋。その肝心なとこをちゃんと説明しないと。
「ここにいる全員、正直シロウトかとおもうのですが、ぶっちゃけお任せしちゃっても大丈夫ですか?」
「お任せしちゃって大丈夫です」
どうだ、完全丸投げ学園祭!受験生にこの上なく優しい仕様。強力な代案でも出てこない限り反対する理由は無いだろう?
「あ、あの・・」
ここで委員長横山が挙手してきた。
ドキッ、勘のいい横山の事だから俺たちの裏の意図を見抜いたか?
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