2ntブログ

2021/06/27 (Sun) 21:01
差し替え

今回は前作「ゆうしゃのぼうけん」の第73.、75話の挿絵がかなりアレな出来だったので、差し替えてみました。





パルスィートのパイオツ露出シーンで最重要回だったのですが、まるで海外に下請けに出したような酷い作画だったので・・いつか直そうと思っていたのでした。
これならまあまあかな。
やっぱり女の子は顔が命ですね。
(古いのは1週間ほど残しておくので興味ある方見てみて頂戴)

来週は普通にやります。

2020/03/06 (Fri) 23:54
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(110)-完-

海辺には昨夜の黒焦げの魔神の残骸が横たわっており、波に洗われて少し崩れかかっているようだった。朝日の下で見る魔神は、夜中に見るそれとはまた違った印象を俺達に与え、その巨大な遺骸を前にすると勝利の喜びや生き残った安堵等様々な感情が湧きあがり、それなりに感慨深いものがあった。
「オイ、なんかいい匂いがしねえか?」
ふと、サムスンが呟いた。
「え、なんだって?」
奴は腰から剣を抜くと、ふらふらと魔神の方に近付いて行き、おもむろに魔神の足の吸盤をを切り取った。
「おい、結構美味そうに焼けてるぞ、食ってみねえか?」
このバカ何考えてやがる。
俺とマーリフはほぼ同時にハモるように答えた、
「いや~俺達、人食い蛸のタコ焼きは遠慮しますんで」

マーリフはパルの作った魔法陣の中心部に魔法石を設置し、跳躍用ゲートの起動準備を無事整えた。
「さて、それじゃあ本来の目的地であるダーハマに向かいますか」
「短い間だったが、まあ色々あったよな」
「パルはもう絶~っ対に、来ませんから!」
「そんな事よりもだ、早く行って名物のタコ焼きを食おうぜ」
「・・・じゃあ行きます。ジャンプします」

さて、西の大都市ダーハマで勇者たち一行を待ち受けているのは果たして何か?
マーリフが投資しているとうもろこしは上がっているのか下がっているのか?
彼らの大魔王討伐の旅はまだまだつづく。

~Fin~

2020/03/04 (Wed) 21:48
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(109)

パルスィートは今朝方までは相当不機嫌だったが、今はまんざらでもない様子だった。
ところが、マーリフが、
「うん、よく出来てます、流石は優等生のパルですね。あとはサークルの中心に魔法石を奉納すれば完成です。これでいつでもこの村にも戻って来れますね」
と答えたところ、途端に不愛想な表情になり、
「私はもう来ませんから」
とけんもほろろな態度を取るのだった。
更に俺がパルに、
「村の若い連中が、パルスィートさんはどこだ~~っ!て探し回ってたぞ。いいのか?最後に会ってやらなくて」と、出発前の村での様子を伝えたところ、
「ああ・・もうあり得ないんで・・」
と、仏頂ヅラまさにここに極まれりで、これ以上けしかけると、逆に俺の方が怒られそうなので、一切村の事を喋るのは止めにした。

2020/03/03 (Tue) 23:16
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(108)

俺達は間もなく祠に到着した。
先に出発していたサムスンとパルスィートは丁度、跳躍呪文に必要な魔法陣を完成させたところだった。
「え?え?そうなんですか?やだ、ウソ可笑しい~~」
パルスィートは随分とご機嫌な様子でサムスンと喋っている。今朝方までのムスッとした表情がウソのようだ。

「あー様、思ったよりも早かったですね。ねねね聞いてください、サムスンさんて凄く面白い事言うんですよ~。あ、あと先輩見てください、パルはヒーラーなので跳躍用の魔法陣を描くのは初めてなのですが、如何ですか?自分では結構上手に作れたと思うんですけど・・・」

(おい、どうなってんだ?パルとサムスンすっかり打ち解けちゃってるじゃん)
(昨夜の戦いで、お互いの実力を認め合ったというか、いろいろ思う所もあるのでしょう。ま、怪我の功名ってやつですね)
(オレ実は、心配してたんだよ。パルスィート昨日色々あったじゃん?ひょっとしたら辞めるとか言い出さないかと思って・・)
(まあ、それについては自分に破廉恥行為をはたらいた相手を、自らの手でブチ殺しましたからね、留飲はさぞかし下がったと思いますよ)

2020/03/02 (Mon) 22:44
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(107)

「それです、その“まぐれ当たり”です。私、昨晩からずうっと考えてました。
彼女は・・その、まぐれを高い確率で引き当てられるんでは無いかと・・多分・・彼女はステイタス上の“運”のパラメーターが恐っろしく高いのです。
それも常人の比では無いくらい。ここで言う運とは単純にクジが当たるとか当たらないとか、そういうしみったれたレベルの話では無くて、悪い運命をねじ伏せて、勝負の流れをこちらに引き寄せる魂の底力の事です。
昨日の戦いの大詰めにしたってそうです。サムスンが剣を投げるのが一瞬でも遅れたら、彼女の首は間違いなく魔神に刎ねられていました。あんな奇跡、マジで連続で2回も起こりえないんですよ!
運のパラメーターは普段は力とか魔力に比べて軽視されがちですが、いざ戦いが今回のような修羅場になって来ると非常に重要な意味を持ってきます。彼女、とんでもない拾い物かもしれません。勇者!彼女なら・・・」
「・・・・・」
「あなたの“逆女難の相”を覆せるかもしれません」

2020/03/01 (Sun) 23:04
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(106)

「どうもこうも・・素直に凄いと思ったよ。心停止呪文にしてもまぐれ当たりかと思ったら、戦術ちゃんと考えてんのな、あの土壇場で。あんなのマトモにやってたら普通は効かないぜ?」
「・・そうなんです。効かないんですよ・・普通なら・・」
「??・・だから予備呪文を使ったり、ゼロ距離射撃とか工夫したんじゃ無いのか?」
「勇者、実際に戦ったあなたなら分かるでしょうけど、あの魔神についてはもう学生が学校で習った付け焼き刃の技術で何とか出来るようなレベルを遥かに超えています。同じことを別の人間がやったとしてもまず効かないでしょうね」
「ならお前は理由が他にあると・・」
「ええ、まあ予備呪文の補正効果も“0”とは言いませんが・・せいぜい成功率が倍になる程度でしょう。
一般に彼我のレベル差が開けば開くほど即死系呪文の成功率は低下して行き、最終的には1/255程度まで落ちると言われています。多少の補正が入ったところでどうにもなりません・・」
「だったらやっぱりまぐれ当たりだったってことか?」

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