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2018/04/15 (Sun) 10:36
ゆうしゃのぼうけん ~生贄の村 恐怖の大蛸魔神~(13)

「私は助けるなと言っている訳では無いのです。
但し、引き受けた以上は必殺が絶対条件となります。今回は仕留め損ねて逃がしてしまっても、こちらの負けなんですから。
我々も増員したとはいえ、パルスイートは実戦に関してはまだまだ素人に毛の生えたようなものです。こんな状態で、ジャンプ魔法に影響を及ぼすような強力な魔物と戦うのはあまりにもリスクが大き過ぎます。
これまで村人達は生贄を出すことによって村の被害を最小限に食い止めて来ました。冷徹な物言いですが、単純に命のやり取りだけを考えたなら、それも一つの選択肢だということです」
「なんだよ、やっぱり見捨てて行くんじゃねえか。
それはそれで勇者コンプライアンス的に非常に問題があると思うぞ」
「話を最後まで聞いてください。
今回の案件が魔王の軍団と関係ない以上、村人の運命はあくまでも村人自身が決めるべきだと私は申し上げているのです。無論我々は勇者ですから助けを求められれば助けます。但しその際は
『成功する保証は一切ありません』
と言質を取っておくことです。いつもみたいにエエカッコしいで『俺達に任せろ』なんて軽々しく引き受けて御覧なさい、失敗して村に被害が出た場合、最悪
『お前たちのせいだ、どうしてくれる』
なんて、あくまでも善意の第三者でしかない我々が、逆に叩かれる事態にもなりかねないです」

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