最後の質問はマーリフが行った。
「それでは最も重要な質問を致します。
我々は大魔王討伐の為に旅をしています。
これは大変、過酷な任務です。
あなたにはこの旅を完遂し、
大魔王と戦う覚悟はございますか?」
彼女は少し困ったような顔をして考えたのち、
こう返答してきた。
『あの~、逆に質問があるんですけどいいでしょうか?』
「どうぞ」
『私、卒業後は正規軍への入隊が決まっていて、
正規軍ですとヒーラーは殆ど後方勤務で
兵士と比べたら、命の危険も少なくて、
それでいてお給金その他の待遇も悪くなくて・・
“勇者のパーティー”というのはそれと比べてどうなんでしょう。正規軍では・・無いですよね?』
おい~、なんだか面倒くさい事言い始めたぞ・・
「まあ、正規兵では無いですね。立場的には傭兵に近いです」
マーリフは、そう答えた。
『ですよね・・、非正規の扱いで、女性でも最前線に立たされると聞きました。過酷な任務と仰られても限度が・・
その・・労働条件とか・・』
(・・マーリフ、労働条件ってなんだ?)
(さあ・・言葉としては何となく理解出来ますが、全然ピンと来ません。
物凄く未来的な響きのする言葉です。
彼女はホントに我々と同じ時間軸の人間なんでしょうか?
それとも、近頃は学校でこんな事教えてるのか、若しくは我々の常識の方が世間のソレと著しくズレてしまっているのか何れかです)
予想だにしなかった学生からの逆質に、不覚にも狼狽えてしまった俺とマーリフ。
それに痺れを切らしたのか、何とその質問に答えたのはサムスンだった。
現実(うちの会社)はソノータ=オオゼイみたいな娘しか受けにきてないので残念極まりないですが、こちらのお話の方は続きの展開に期待しております。
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