「お早うございます」
亜希子は続いて北浜にお茶を入れた。
そして、濱田たちがこちらに注目していないのを確かめると、こっそりと北浜の耳元で囁いた。
(所長、昨日は危ない処をありがとうございました)
昨晩現れたダンシングフィッソン族、あれは絶対北浜に間違いない。
そう確信して、彼女はカマをかけてみたのだ。
「さあ、知らないなあ。何のことだろう?」
分かってはいたが、やはりシラを切る北浜。
亜希子はちょっと考えた後、
「所長、コレありがとうございました」と、
鞄の中の妖怪ウォッチを見せた。
「な、俺の言ったとおり、役に立ったろ?」
北浜はわざとらしくドヤ顔でそれに応えて見せた。
「ええ、とっても。よければ、もう少しお借りしててもいいですか?」
「へえ、そりゃまたどうして?」
意外そうな表情を見せる北浜。
「私、次の連休でプーケットに行くんですけど、その時、
護身用に持って行こうかなあって思って」
すると北浜は慌てたように、こう口を滑らせた、
「ええっ、タイまではいくら何でも無理だよおっ!」
亜希子はその言葉を聞いて、プッと吹き出してしまった。
(ふふ所長、意外とウソつけないんだ。
結構カワイイとこあるんだな)
~fin~
ここ数ヶ月、続編に沸き楽しみが増え、何度も来ていた。
とにかく、挿絵が秀逸でしたよ。
「プーケット編」どう?
それも一日に何回も来てるのだからねぇ・・・
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